■要チェック♪20代後半でシミや小ジワの悩みが始まってしまう原因ブログ:16-4-30
「背中を洗ってくれないか」
と、パパに言われた。
このパパというのは、実は妻のパパである。
わたくしは一瞬戸惑ったが、
「え?!あっ!はいっ」
と言いながらタオルを構え、パパの背中にあてがった。
初めてパパの背中というものに触れた。
なんか丸っこくて大きくて、何だかゴツゴツしている。
上手に洗ってあげようと思えば思うほどうまくいかない。
タオルがねじれてしまう…
今度はパパがわたくしの背中を洗ってくれるらしい。
わたくしは静かにパパに背を向ける。
パパは、なんていうか、力加減を知らない。
すごく力強くて、体についている必要なものまで
洗い流されてしまいそうな感じ。
思わずわたくしは、身をよじってしまった。
「すまん」パパは申し訳なさそうに、
「むすこの背中を洗うのは難しいな」と言った…
わたくしは物心のついたころから、
女手ひとつで育てられてきた。
我が家にパパがいないことを悲しがらなかったのは、
お母さんの育てかたが上手だったからだと思う。
溢れんばかりの愛を注いでくれたので、
わたくしはとても幸せだった。
とは言え
パパのことを思わなかった訳ではない。
ただ、そのときわたくしがイメージするものは
どれも好感の持てないものばかりだった。
無口!ガンコ!厳しい!
正直、「パパは怖い」という印象しかなかった。
そんなわたくしに父ができたのは、
わたくしが結婚をしたからだ。
妻のパパは、わたくしにとって不思議な存在だった。
格好なんてつけない。不器用だけどまっすぐ。褒められると照れ隠しする。
大きなお世話なことばかりする…
わたくしは、パパというものに対する印象が
まるっきり変わった。